魔窟チェロ家の宝物殿

人生のボタンを4回ほどかけ違えた結果、パチとスロの実機をうっかり550台ほど所有しているライター、貴方野チェロス。異様にモノが多すぎる彼の自宅を訪れた人々は皆、そこを『魔窟』だの『住居型ヴィレッジヴァンガード』だのと呼びたがる…。このブログでは、そんなチェロ家のその辺に転がっている奇妙なモノたちを、パチやスロの実機はもちろんのこと、本、CD、DVD、ゲームなど、ジャンルにこだわらず気の向くままに公開していくぞ! チェロ家へ遊びに来たような気持ちで、そっと覗いていただきたい♡ え、なにアンタ、手ぶらで来たのッ…!?(『歓迎』の旗を振りながら)

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石野卓球に打ちのめされた青年

2019/04/15

記事カテゴリ:ブログ

 

 

 

石野卓球の鬼才ぶりが、

ようやく世間に広く知られるようになった。

 

オレが石野卓球の凄みを知ったのは1992年。

電気グルーヴが出した本、

 

 

 

 

 

俺のカラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ

(宝島編集部)

 

 

 

を、読んだ時だった。

 

 

 

この本では、

石野卓球とピエール瀧が

日常的に交わしている会話の断片を

味わうことができた。

 

彼らは基本的に常時ふざけていた。

てか、彼らの学校の教師は鬼ギレしてたんちゃうかと

見てるこっちの心臓がキリキリしてくるレベルまで、

いっさいの空気を読むことなく

マイペースにふざけ倒しており、

そのふざけを転がし、広げ、ひっくり返し、

見事な言葉のキャッチボールでもって

常人では到達できない高みまでのぼらせていく。

 

そんな彼らだけが眺めることができる

ふしぎだが抜群に面白い景色を、

凡人どもが体験させてもらえるような、

まことおそろしすぎる本であった。

 

 

 

1992年当時、

オレは今より明らかに狂っていた。

人間としては救えないクソだったが、

ある意味、今より少しは

アーティストと言えたかもしれない。

 

だが、オレはダメだった。

 

根っこの部分に

クソマジメなとこがあってさ。

コレはもう母・節子の血だと思うんだが…。

 

空気を読まず、他人に気を使わず、

好き勝手にバコバコやってるつもりでも、

しょせんはどこかでハジけきれぬ凡人なのだ、と

この本を読んだ時にハッキリと

気付かされてしまったのだ。

 

世の中には、ほんまもんのキ●ガイがおる。

オレは、彼らにはかなわない。

 

おもしろみのない、

シャレのわからぬ、

センスのかけらもない身内に育てられ、

オレはそいつらとは

別の種族だと信じたくて、

ただひたすらキチ●イに

あこがれ続けていた

90年代の青年にとって、

それはある意味、

あまりに虚しい挫折であった。

 

だから、オレは石野卓球とピエール瀧の

スゴさとおそろしさはよく知ってる。

打ちのめされて以来、

ずっとその凄さにおびえながらも

追いかけ続けていたから。

 

大げさなたとえの数字じゃなく

冷静に判断して、

およそ一般の人々の

250倍は知ってると思う。

 

 

 

だから、このたびの

石野卓球のツイッター上での発言に対し、

右往左往、アワアワし続けては、

オレの身内のような

センスのかけらもない発言を

わけ知り顔で繰り返す

TVの世界の住人たちが、

本当にブザマでみっともない生き物に見えた。

 

自分たちが理解できないものや

ついていけないハイセンスなモノに対し、

「わかりません」

と認める勇気がなく、

それを否定することで勝った気になりたい、

自分のセンスの悪さを直視したくない人々の

みにくい悪あがきに見えた。

 

アレが彼らの仕事であり、

役回りなのだということは理解できるが、

随分損な役回りもあったもんだと思う。

 

 

 

オレたちが生きるこの世界には、

そういった思想が根強くある。

 

というよりかは、これは

ほぼ全ての人類が秘めている

超基本的な習性のひとつなんだろう。

 

世界を見渡すとこのような事例が、

メディアだけに限った話じゃなく、

会社にも、学校にも、家庭にも、

あまりにもいたる所に

存在しすぎているためだ。

 

 

 

石野卓球はわかっている。

今、自分がやるべきことを。

そして、

絶対にやってはいけないことを。

 

ピエール瀧のことも、

長い、長い付き合いの中で

よくわかってるのだろう。

彼の真実の姿ってヤツを…。

 

だから、彼は電気グルーヴとして

積み上げてきた過去の実績と栄光を守るため、

今回のような振る舞いに終始しているのだ。

今、電気グルーヴを守れる男は

石野卓球しかいない。

 

30年近く活動してきた中で、

電気グルーヴを愛してきた人たちや

リスペクトし続けてきた人たちが、

一番ガッカリすることって何なのか!?

自分たちがどんな振る舞いをすると

電気グルーヴ支持者は落胆するのか?

完璧にわかり尽くしてんだよ。

おそろしく賢いから。

 

深く考えなくても、

わかっちゃうんだと思う。

逆に深く考えたら、

こうはできないのかもしれない。

 

 

 

捨てる勇気のない者は、

この世界では絶対に成功できない。

人は全てのものを抱えて

生きていくことなんて

絶対にできないんだから。

 

ベストな生き方を続けるため、

何を守って、何を捨て、

歩んでいくか?

瞬時に問われる

その取捨選択の瞬間にこそ、

我々はセンスを問われるのだ。

 

いつでもまず損得勘定が

頭をもたげてしまう人間は、

その取捨選択を頻繁に見誤る。

 

 

 

ちなみに、我が家の

『俺のカラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ』

は、本を詰めた40個ほどのダンボール箱、

そのどこかの奥底に入っていると思われるため、

今、スッと読むことはできない。

 

なのでオレが、

今よりもっとクソつまらない

ゴミジジイになった時の参考書として、

光の射さぬダンボール箱の中で

もうしばし、

眠っていていただきたいと思う……。

 

 

 

 

カモン、イエスタデイ……!!

 

 

 

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