魔窟チェロ家の宝物殿

人生のボタンを4回ほどかけ違えた結果、パチとスロの実機をうっかり550台ほど所有しているライター、貴方野チェロス。異様にモノが多すぎる彼の自宅を訪れた人々は皆、そこを『魔窟』だの『住居型ヴィレッジヴァンガード』だのと呼びたがる…。このブログでは、そんなチェロ家のその辺に転がっている奇妙なモノたちを、パチやスロの実機はもちろんのこと、本、CD、DVD、ゲームなど、ジャンルにこだわらず気の向くままに公開していくぞ! チェロ家へ遊びに来たような気持ちで、そっと覗いていただきたい♡ え、なにアンタ、手ぶらで来たのッ…!?(『歓迎』の旗を振りながら)

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トルナードとわたくし(後編)

2019/03/07

記事カテゴリ:ブログ

 

 

 

さて、実機コレクターを始めてから

およそ10年という節目の年。

 

いつか欲しい機種リストに

ずーーーーーっと入れていた、

ノーマルAタイプの

4号機パチスロ、

 

 

 

 

 

 

 

トルナード(サミー工業)

 

が、ついに我が家へ

やってきた所まで、

たしか前回は語ったんだっけ?

 

そうですよね?

そうと言ってよ。

な、なぜ黙るッ……!!

 

 

 

 

さて、4号機初期の頃まで

『スロの魅力はリーチ目にあらず!!』

と発声するかのように

サミーが量産していた

スベリマシン。

その最高峰がトルナードである。

 

なぜか、6コマぐらい

スベってるようにすら見える

トルナード特有の

不思議なズルスベリを、

おそらく全国でただ1人、

『ナードスベリ』と呼んで

愛でていたわたくし…。

 

その快感に酔いしれ、

フラグ成立後もボーナスを揃えず、

無意味に千円ぐらい回したことも

1度や2度ではなかった。

 

おそらく、

トルナード全国最後の設置店。

名古屋駅近くのパチンコメーカー

まさむら遊機の直営店

『MASAMURA』で、

みなし機撤去のギリギリまで味わった

思い出深いあのナードスベリ。

 

そいつを自宅の和室で

さんざん堪能し、

ふと我に返った時のことである。

 

妙な違和感を感じたのだ。

 

なんだろう?

こう、懐かしいような、

何かがオレの細胞に

語りかけてきているような、

かつてない感じ……!?

 

 

 

「まさかな…」と呟きながら

オレは台のドアを開け、

電源ボックスやら

ホッパーやら基盤やら、

何かに突き動かされるように

中身を細部までチェックし始めた。

 

すると、ある1カ所で

指先がビターーーンと

止まったのである!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コレ、MASAMURAの

トルナードやんけぇええッ!!!!!

 

 

 

 

 

 

信じがたい奇跡だった…。

 

かつて日本中のホールに設置された何百、

いや、何千台という『トルナード』。

その中から、

オレが足繁く通っては

トルナードを打った唯一のホール。

そこの8台足らずのうちの1台が、

何の打ち合わせもなく

素でオレの自宅へやってきたのだ…!!

 

封印シールを

目にした瞬間、

台がオレに

 

もうバレちまったか!?

ヘヘ、来てやったよ…。

 

と、ちょっとはにかみながら

微笑みかけてきたような気がした。

 

そりゃあもう、

ヤラセでも演出でもなく

 

 

 

 

 

 

 

こうなるわな!

 

 

 

 

 

 

抱きしめるよね、誰だって。

 

 

 

コイツは長年、

新台入替のたびずっと

「次はさすがにオレたちか?」

とハズされる覚悟をしながら、

それでもどういうわけか

10年以上も同じ店に設置され続けて。

 

他店の仲間たちは

とうの昔にみんないなくなったけど、

自分たちだけはずっとそこにいて…。

 

逆になんだか

不安になってきた頃、

ついにそのホール自体が

なくなることを知って。

 

先月入ってきたばかりの台も、

壁のポスターもシマも何もかも、

業者の人たちに持ってかれて。

 

そんな様子を

いちばん隅っこのシマから眺めては

「ついにオレらも潮時かぁ…」

なんて寂しい感情に浸りつつ、

だけど、何か大きなことを

やり遂げたような気持ちにもなって。

 

8台みんなで揺れるトラックの中

「オレたちは幸せな

 トルナードだったよなぁ…」

と、しみじみ語り合ってたら、

なぜか1台だけ

どこかのコレクターに拾われて。

 

バラバラに解体されるハズが、

暗い倉庫に入れられて。

 

 

 

たまに思い出すヤツが

いるんだよ……。

 

年に何回か。

 

正月とゴールデンウィークと

夏の終わり頃だっけ?

ヘンにウキウキした顔して、

忘れた頃、必ずオレたちを

打ちに来るヤツ、いたなぁ。

 

どんな顔だったか、

毎日来てたわけじゃないから

記憶はおぼろげだけど、

アイツはイイ顔して打ってたよ。

 

アイツが来た時だけは

オレたちもちょっとだけ張り切って、

こっそりいつもより1コマ多く

何度かスベってやったもんさ。

 

 

 

そんないつかのことを

たまーーーーに思い出しながら、

どれだけの月日が流れたことか?

 

久々に暗い倉庫から

引っ張り出されたと思ったら、

薄汚れた段ボール箱に入れられて。

 

「オイオイ、次は何だよ……」

なんて投げやりな気持ちでいたら、

結構な時間ガタゴト運ばれて

知らないどこかの街へ到着。

 

箱に切れ目が入り、光が挿し、

中を覗きこんできたその顔は……。

 

 

 

ん、コイツってあん時の…!?

そうだ、間違いない、

1年に何回か必ずオレを

打ちに来てたアイツ…?

そうそう、オレを眺めてる時の

なんとも満足そうな、この表情。

 

あぁ、完全に思い出した、

年に数回オレらを打ちに来てた

アイツだ、絶対!!

アイツの家か、ココ……!?

 

だけど、オレは話せない。

身振り手振りもできない。

オレにできるの、スベリだけ。

 

コイツに

「オレ、あん時のトルナードだよ」

と伝えたいけど、伝えられない。

 

でも、まぁいいか。

コイツのそばに置かれるってなら

そんな悪い気はしねぇよ?

たまには電源入れて

動かしてやってくれよなぁ。

オマエが好きなスベリ、

張り切って見せてやっからよ…!

 

ん、どした?

急にドア開けて、ナニ…?

なんか探してる?

ん、あ、基盤にシール、

そうだ、封印シール…!!

気付け、そう、こっちだ、

書いてあるハズ、気付け、

読めるよなオマエ、

ローマ字!

そう、ココだッ……!!

 

MASAMURA〜〜〜ッ!!!!!(2人同時に)

 

 

 

 

 

で、イマココ

なわけである。

(推測とファンタジー若干多め)

 

そりゃあ目の前も涙で

ほんのりぼやけますわな…。

 

 

 

パチンコやパチスロを

たくさん集めてると、

こういう類の不思議なことって

じつはよくある。

 

オレ以外の人も、

自分に縁やゆかりがある台が

まるで奇跡のように、

どういうわけか手元によく来ると

口を揃えて言ってる。

 

オレ自身だって、

今回の他にも1つや2つ、

このレベルのものスゴいエピソードが

まだあるんだよね。

 

もしかすると台が、

かつて強烈に愛してくれた人とか、

今、最も自分を必要としてる人を

よくわかってて、

台の方からソイツんとこに

寄ってきてるのかもしれないね?

 

だから、オレはたまに言うんだよ。

 

 

 

 

台は生きているって。

 

 

 

 

カカカカ、

カモン、イエスタデイ……!!

 

 

 

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