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有馬記念の馬券アプローチを考える(文・屋台の二代目)

2018/12/22

記事カテゴリ:競馬予想
タグ: 競馬 有馬記念 予想 

 

いよいよ年末の大一番、有馬記念の週を迎えました(日曜15時25分発走)。毎週馬券を買う人はもちろん、普段馬券を買わない人まで大注目の有馬記念。ぜひとも当てたいレースではありますが、今年はやや混戦気味のメンバーで難しいと思っていたところ、枠番抽選によってより難解なレースになったと言えるのではないでしょうか。予想を始めるにもどこから検討したらいいかと迷うと思いますが、まずは舞台である中山芝2500Mのコースを紹介してそのコースの特徴を解説していきます。

 

 

1 コース解説

 

 

中山芝2500Mのスタート地点は外回りコースの向正面の3コーナー付近です。スタート地点は平坦なのですが、3コーナー~4コーナーと『>』のようなカーブを曲がっているので強引に前に出れば距離ロスが大きく出てしまいます。スタート後の争いが少なくなるこのカーブの形こそが、『枠の内外の有利不利がはっきり出るコース』と呼ばれる理由の一つになっています。そこから1回目のスタンド前の直線に入ります。ここはいわゆる中山の最後の直線の登り坂で、約2.2Mの登り坂があるので各馬はスタミナ温存に努めます。1回目のゴール板を過ぎて1コーナーに入った辺りでもう一度さらに登り坂に入りつつコーナを曲がっていきます。1コーナーの登りは約2.7Mあり、1回目のスタンド前の登り坂から数えると約5Mほどの登り坂をレースの前半で登ることになります。しかも途中で1コーナーを曲がりながらなので、こんな場所でスタミナを使っては無駄が多くなります。とにかくレースの前半は無理な動きを避けてスタミナ温存の一手です。強引に前に出たりとかインに入ったりとかの動きもスタミナのロスにつながるので、出た枠なりにここまで進んでくることが多いです。枠の有利不利はスタートからありましたが、レースの序盤は各馬スタミナを温存するためスローで進むので、1コーナーを曲がって向正面に出るまで枠の有利不利が続いてしまう、というところです。

 

ここまでは登り坂が多く、スタミナ温存する場面が多かったのですが、2コーナーに入る前が最高到達点です。2コーナーから徐々に下り始めます。とはいえ、2コーナーはカーブ中です。すぐにはスピードを上げられません。内回りの向正面に入って下りが落ち着くのが残り1000M地点。ここまで溜めに溜めたスタミナを使って各馬のペースが上がります。下りの勢いを生かしつつ、ある意味ここからゴールまでのヨーイドンが始まります。残り1000M地点を通過すれば、最後の直線以外はほぼ平坦なのでその前の下りの勢いが生かしやすいですし、レースの勝負所でもありますから各馬が一気に動き出すところでもあります。それに加えて、2014年に馬場の改修工事を行ってから向正面から3コーナーにかけてスピードが乗りやすい馬場になったことも、ここから一気にスピードUPする要因です。3コーナーで外から動いていく馬もいて、一気に各馬が動いて4コーナーを曲がって最後の直線です。3コーナーからはとにかく溜めたスタミナを一気に使うところで、特に馬群の外側にいる馬は強引にでも仕掛けていかないと内側を通る馬に届きません。コースの内を走る馬も、この勝負所でインにこだわりすぎると、内回りの急角度で速度を落とし過ぎて失速してしまいます。スピードの持続力と勢いを生かしつつ、直線では少し外に出すような馬もいることでしょう。また、4コーナーで少し外に膨れて空いたインをズバっと抜けてくる馬もいる勝負所の地点です。各騎手の進路取りの駆け引きが見どころです。あとは底力を振り絞って最後の直線の登り坂を登ってゴールですが、各馬がどれだけスタミナを温存したか?下りの勢いとスピードの持続力を最後の登り坂があっても維持できるか?という勝負になります。

 

コースについてまとめますと、レースの序盤は登り坂が多いのでスタミナを温存するため枠の出たなりに各馬がスローに進み、1コーナーを曲がって、2コーナーの下りから向正面に出るとペースが上がり、そのままゴールまでスピードを持続させての勝負、というのが中山芝2500Mのセオリーです。レースの前半と後半で違いがくっきり出てしまうコースと言えます。枠は内枠の方が有利で、実際に馬場が改修された2014年以降は内枠有利、外枠不利の傾向が出ています(2013年以前のデータはバッサリ切り捨ててしまいましょう)。特に枠が10番より外の馬は各年1頭ずつしか来ていません。考慮しておくべきポイントでしょう。

 


2 馬場と天気について

 

次は馬場についてです。今開催の中山の馬場とお天気について考察してみましょう。今の中山の開催は4週目になるのですが、開幕週はかなりの高速馬場でした。そこから先々週、先週と週中に降った雨の影響で段々と時計がかかるようになってきました。全体的に馬場が傷んできているので、馬場が開幕週のように速くなるわけではなさそうです。今週も晴れならば先週に近い馬場だと思っています。先週の芝コースはそれほど速い上がりが出ず、道中は中団に位置していた馬が長くいい脚でインを通って馬券圏内に入る例が多く、特に前走で東京コースで速い上がりを使っていた馬が多く馬券圏内に入っていました。

 

中団に位置していた馬については、先週日曜の中山芝では道中10番手よりも前につけてた馬が3着以内に入る確率が高い反面、道中11番手以降で馬券圏内に入った馬はいませんでした。少し馬場が渋っていた土曜では11番手以降を進んだ馬が来ていましたが、少し馬場が乾いた日曜では外を回した馬の苦戦が目立ちました。覚えておくべきポイントでしょう。

 

そこで気になるのが有馬記念当日のお天気です。関東地方は雨の予報も出ているようで、雨量は何とも言えませんが、雨で馬場が渋っても好走できるか?の想定はしておくべきでしょう。渋った馬場で評価を上げたいのは、クリンチャー、モズカッチャン、マカヒキで、パフォーマプロミス、ブラストワンピース、ミッキーロケット、レイデオロ、キセキはプラスマイナスなし。逆にミッキースワローはマイナスではないかと見ています。

 


3 有力馬の判断と馬券の買い目について

 

それでは各馬を見ていきましょう。まず、1番人気のレイデオロは外枠に入ってしまったこと以外はほぼ完璧です。道中中団に位置して、持続的に脚を使って速い上がりを出せるので、コース的にも馬場的にもピッタリです。ただ、12番枠からどういう競馬をするか?というところです。実力は1番ですがその力を出し切れるかどうかでしょう。

 

外枠が痛いのはキセキも同様です。外から巧く先行できるか?という問題もありますし、このレースがこの秋4戦目で疲労も気になります。ただ、今年は馬の調整やローテで驚かされることが多かった年でもあります。秋4戦目でも体調はよさそうなのが救いです。実力的には2番手ですが、レイデオロ以上に本来の力を出し切れるかどうかでしょう。

 

1番枠に入ったオジュウチョウサンは、やはりこの舞台では力不足というべきでしょう。挑戦自体は素晴らしいものですし、頑張ってほしいですが3着以内は厳しいと見ます。

 

最近好調なデムーロ騎手が乗るモズカッチャンは3番枠に入ったのがいいですし、この馬自体が叩き良化型で、前走休み明けで今回が2戦目。余力十分ですので実力不足を補う可能性も十分あるでしょう。

 

5番枠に入ったパフォーマプロミスもこのメンバーの中では実力不足ではありますが、いい枠ですし、前走中団を追走して上がり3ハロン32秒6の速い上がりを出した点は大きいです。C・デムーロ騎手も1800M以上なら力を発揮できる騎手だと考えているので馬券圏内は十分にありそうです。

 

唯一の3歳馬であるブラストワンピースは能力自体はこのメンバーでも3本指に入るほどですが、いかんせん不器用な馬です。差し脚は鋭いものがありますが道中の位置は後ろすぎますし、コーナーを6回も回るこのコースで上手く上がって来れるかも疑問です。しかし、ハマれば1着までありうるので、1着から4着以下でもいいようにする。というのがこの馬の扱いとしては妥当なように思います。

 

今年の宝塚記念の勝ち馬のミッキーロケットは馬の力自体はありますが、騎乗するO・マーフィー騎手が中山の経験が少ないこと、やや外目の枠を引いてしまったことがマイナスです。マーフィー騎手は馬を先行させると巧い騎手ですが、やや強引なところがあるため、外枠から先行するとスタミナが持つかどうか?ですし、かといって控えてキセキに前から被されると厳しくなります。そこをどう捌くか?でしょうか。

 

ミッキースワローは末脚鋭い馬です。馬場が渋ると末脚が鈍ってしまうので当日のお天気が気になります。また、道中の位置が後ろすぎるのもちょっと気になります。速い上がりを出せても届かない可能性も考慮すべきです。

 

逆に馬場が渋ったら評価を上げたいのがマカヒキです。以前は東京コースなどの直線が長いコースで速い上がりを出すのが得意な馬でしたが、フランス遠征以降は馬場が渋った時のような時計のかかる馬場で好走する馬にキャラが変わりました。雨で稍重馬場になるようなら面白い一頭です。

 

昨年3着のシュヴァルグランは昨年よりもやや力が落ちてきているのに加えて外枠に入ってしまったのが痛いです。逆にそのことが注目されて不当に人気も落ちていますので、逆襲もあると考える人には面白い穴馬になりそうです。

 


各馬の評価

 

レイデオロ(実力はあるが外枠が痛い)>キセキ(外枠と疲労が厳しい)>ブラストワンピース(1着の可能性もあるが、不器用なので4着以下もあり得る)>モズカッチャン(枠と騎手が有利)>パフォーマプロミス(実績不足も内枠プラス)、ミッキーロケット、マカヒキ(渋った馬場がプラス)>シュヴァルグラン(衰えか?外枠もマイナス)、ミッキースワロー(馬場が心配)>>>>その他の馬

 

というところでしょうか。もちろんこれは私の個人的な意見ですので、皆さんの意見で変わったりすることでしょう。ざっと有力馬を挙げてきましたが、1番人気のレイデオロが枠によってやや不安になってしまったので、軸にするよりは買い目に入れつつ、飛んでもいいようにするのが妥当でしょう。よって、上記の中から数頭をBOXにするのが良さそうです。あとはガチガチ決着用にオッズが低い所を厚めに買ったり、レイデオロやお気に入りの馬を3連単の1着固定にして流すというやり方がいいように思います。個人的には馬券的に妙味のある有馬記念だと思うので、決め打ちをしたいと考えています。皆さんの参考になれば幸いです。


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やたいのにだいめ●ニコニコ動画で有名な動画投稿者、真里谷さんの競馬予想動画『WINS東方』の後を引き継ぎ、『魔理沙の居酒屋競馬予想』という予想動画で6年間、馬場分析を中心に予想を公開してきた実績を持つ。現在、「競馬王チャンネル」にて、「土曜日の馬場傾向と日曜日の狙い馬」「夜店のGⅠ備忘録」「重賞回顧」を公開中!! https://twitter.com/jooyxuq248ng5wb