2024/02/27
まいど、ミナトでございます。
予告通り、今回はAタイプスマスロについてお話していこうと思います。
先日、パイオニアより『スマート沖スロ ドラゴンハナハナ〜閃光〜』の販売が発表され、ついにAタイプでもスマスロが登場することになりました。
@PIONEER CO.,LTD.
私事ではありますが、過去にハナハナシリーズの機種担当をしていたという経緯もあり、先陣をきる本機には興味と大きな期待を抱いています。しかしその一方、個人的には「思うてたより早い登場になったなぁ…」という印象。ホールの閉業が相次ぐ中、やや不安な要素も想定しております。
Aタイプスマスロの導入は避けて通れぬ課題、しかしクリアした先には業界を大きく好転させる可能性も秘めています。ではこの歴史的な転換期を考察していきましょう。
まずはAタイプスマスロ化のメリットを紹介していきます。
大きく3つのメリットを挙げました。基本的にはATスマスロの時と同じメリットですが、大きく異なる点があります。
まずは、とにかく台数が多いという点。
ジャグラー、ハナハナ、パルサーといった人気のAタイプは幅広い年齢層に支持されており、設置比率3分の1〜半分を占めるようなホールも珍しくありません。且つ安定的な稼働を維持しているため、より効果を発揮すると考えられます。
そしてもう一つ……
ヒット作を待つ必要がないという点です。
ATスマスロが急速に普及したのは、間違いなくスマスロ北斗の拳の登場がきっかけです。それまでも徐々に移行は進んでいましたが、高確率で稼働が見込めるという要素が、導入に踏み切る最高の後ろ盾になりました。その点、不動のファンを抱え、常に高い稼働を維持している人気シリーズのAタイプであれば、導入後に大きくコケる心配はほぼないでしょう。
このようにAタイプスマスロ化は、業界を好転させるメリットを備えています。ですが、実現するには厳しい課題をクリアする必要があります。
では、実際にどのような課題が待ち受けているのでしょうか?
まずは課題その①「導入にかかる費用」について。
コロナ渦→スマスロ(AT)移行→新紙幣対策……直近3〜4年の負担は相当なものとなっています。そこに、新たな台を導入するわけですから、苦しくないわけがありません。さらに、現在Aタイプコーナーはスマスロのユニット設置率が0%なので、同時にユニット代と施工費も必要となります。設置台数が多いので、その分負担も大きいでしょう。
次に課題その②「ユーザーへのケア」について。
この課題は、私がお世話になっている某ホール店長へ聞き取り取材ができましたので、その結果をもとに解説していきます。
人気のAタイプシリーズは、圧倒的に高齢の方が多いコーナー。そして、この方々は普段打つAタイプ以外を打たないという傾向にあります。よって、未だにスマスロ自体に触れた事がない人が対象となります。導入した際は、操作方法やハウスルールの対応で、一時的にコーナーに人員を割く必要が出てきます。また、新しいシステムをすぐに受け入れてもらえるかどうかも不安な要素となります。
5号機から6号機に移行した時のこと……当時は、どのホールも徐々に6号機の台を増やしていく流れ。また、受け入れてもらうために6号機Aタイプは甘く使われていました。それでも、常連の高齢者の方の多くは普段から打つシリーズがメインとなり、6号機は設定を意識する打ち手ばかりとなる状況でした。ましてや今回はスマスロ化という操作方法までもが一新するので、移行は慎重に考えなければなりません。
と、このような当時の苦悩と合わせて、課題点についての話をうかがいました。
では、最後に今後の展望とまとめをお話しさせてもらいます。
Aタイプのスマスロ化が後回しになったのは先程述べたような課題だけではありませんでした。スペック面(内規)の緩和の恩恵がないという点も影響しています。やはり、スマスロ化の一番の魅力は有利区間(G数)の撤廃によるゲーム性の向上です。
ですが、そもそも長い有利区間を必要としないAタイプにおいては、恩恵を一切受けることがありません。また、一時噂が一人歩きした「ボーナス獲得枚数の増加」ですが、これは自主規制ではないので法改正(7号機移行)まで緩和されることはありません。
じゃあ、Aタイプのスマスロ必要ないやん?
と、考えるのが自然ですが……そうではありません。
まず、冒頭で挙げたようなメリットは長期的に見ると確実にホールの経営状況を改善します。そしてもう一つ、非常に大事な要素を秘めています。
それは、「7号機移行の準備」です!!
打ち手にとっては有利区間(G数)の撤廃という緩和が印象的ですが、同時に
「コンプリート機能」・「情報センターでのデータ管理」
という自主規制を追加しています。
これは、過度な射幸心を煽るような台は作りません、またそのような台が出ないよう情報を管理します、というこれまで指摘されていた要素を具体的に対処する施策です。
7号機になったら有利区間がなくなる、ボーナス獲得枚数が戻る……なんて呑気なこと考えてないですか!? 誰もそんなこと言ってません!! 下手すりゃ今より厳しくなることだって十分にあり得ます。そうならないようにするためにこのような自主規制を引き、来るべき7号機時代に備えているわけです。スマスロ移行は未来への布石、明日への希望なのです。
現状懸念されている新紙幣問題にAタイプスマスロが重複。残念ながら苦しい状況はまだ続く見込みです。ですが今回述べたように、ここをクリアできれば経営状況の改善と業界全体の明るい未来に前進するチャンスでもあります。非常に重要な局面、無事に乗り切るためには皆の協力が必要です。私もできる限りホールに足を運び、情報をお伝えしていけるよう努めたいと思います!!
それではまた次回!!
追伸……ホール様、メディア様へ
Aタイプスマスロのレクチャーでお困りの際は、是非ミナトにご相談ください。優しく、丁寧に、わかりやすくお手伝いさせていただきます。
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