2024/09/30
まいど、ミナトでございます。
今回はパチンコ店の跡地についてのお話。
以前、当コラムでもテーマにしましたパチンコ店の大量閉店。5号機時代の終了、コロナ禍、スマスロ移行、新紙幣導入等々……、パチンコ業界にとって非常に厳しい事象が重なり、特にここ数年はそれが加速しておりました。
そんな状況も新紙幣の対応完了でひとまず区切り、さらに先日ノーマルタイプの解釈基準変更(ボーナストリガー)の発表もあり、ここからはやや下げ止まるとも言われています。
そこで私が気になったのが大量の空きテナント事情。先日、一人で街を徘徊していると……ある傾向に気付いたのです。
パチンコ店の跡地には……
『フィットネスジム』
が出店されまくっていたのです。
かつて新台入れ替えのポスターが貼られていた所に、今は新規入会キャンペーンの案内が掲示されています。
こちらのデータは都内を中心に、閉店した小型店舗の跡地に限定して調査。ご覧のような傾向が見られました。また、今回の現地調査では確認できませんでしたが、インドアゴルフやカラオケという情報もいくつか伺っております。
これは独自調査のためサンプル数が少ないのですが、今後この流れが加速するという世情を反映した根拠がございます。
では、何故『フィットネスジム』が跡地に入りがちなのか? その根拠を説明致します。
主にこの2つの条件が考えられます。
ここ数年、閉店が目立ったのは小・中規模店舗でした。そこに[②]の条件が加わり、フィットネスジムの開業(ほぼ居抜き可能)が目立っているのです。
こちらは業界大手フィットネスジム(小規模パチンコ店の跡地に入りやすいと想定される24時間の営業形態)の店舗数推移です。
フィットネス業界全体の市場規模も拡大傾向にあり、コロナ禍で落ち込んだ2020年は5,248億円、そこから右肩上がりに回復。2023年は6,500億円(想定)、2024年は約7000億円(想定)と、コロナ禍以前の最高水準7085億円(2019年)にほぼ到達する見込みとされております。
一部では跡地をスマスロ専門店としてリニューアルという事例もありますが、この勢いを見るとそれも限定的。また、今後は高齢化と社会保障の問題で、健康促進事業はさらに強化されていくと予想されます。
新紙幣対応完了、スマスロの好調ぶり、ボーナストリガー機の登場により、今後はパチンコ店の下げ止まり、また新規出店も期待されます。実際にここ最近は新規出店の情報も目にするようになってきました。
しかし今回述べたように、かつてパチンコ店が建っていた好条件な土地は徐々に減少傾向。駅前、小規模の優良物件はまさに椅子取りゲーム状態。そして世情からも、パチンコ店VSフィットネスジムの陣取り合戦の勝敗はフィットネスジムに軍配が上がることでしょう。
よって、これからパチンコ店が復活するとなると、やはり郊外の大型化が進むと思われます。店舗数は減少してもこれにより設置台数は増加、業界全体の台の販売台数や売り上げ自体は上昇する可能性があり、一概に悪い状況とも言えません。しかし、昔ながらの駅前小型パチンコ店がリアルに少なくなっている現状を目の当たりにすると、やはり寂しい気持ちになります。
今後、来たるべきパチンコの新しいスタイル。
業界、そして我々打ち手も対応の変化が求められていくでしょう。
それでは、また!!
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